園芸的には東南アジア産を洋ラン、中国や日本産を東洋ランと区別しています。洋ランにはシンビジウム、オンジウム、デンドロビウムなどがありますが、中でもシンビジウムはその可憐さと美しさ、色のバリエーションの多さなどから、洋ランの中でも特に人気がある品種です。一般の家庭でも育てやすい品種で、長い間、花を楽しめるのも人気の1つになっているようです。
●お手入れ・育て方のポイント
直射日光とたっぷりの水を好む性質です。あたたかい時期には肥料と葉水を与え、梅雨明けから8月末くらいまでの間は葉焼けを防ぐために遮光を行いましょう。長期間、楽しませてくれた花が終わると新芽の生育が始まりますが、新芽が出始める春から夏にかけては、芽かきを行うことが翌年に花を咲かせるポイントになります。
●置き場所
冬越しできる最低温度は5℃程度ですが、できれば10℃以上の環境を保つように心がけてください。理想はレースのカーテン越しに日の当たる窓辺で、たっぷり日光浴させること。自然光の入らない室内に置くときは、3日に一度くらいの割合で1日3時間程度、ガラス越しの日に当てましょう。極端に乾燥する暖房機の近くは適していません。また、気温が25℃以上になると落蕾することがあるので注意が必要です。4月いっぱいまでは室内で、5月の始めころからは屋外で管理し、11月初旬からは室内に取り込みます。
●水やり
原産地ではスコールの恵みを浴びている植物ですから、水が大好きで乾燥には敏感です。目安としては鉢土の表面が乾いたら鉢底から水が出るくらいたっぷりと与えましょう。乾燥が強い冬季と夏の高温期には、霧吹きなどで葉水を与え、湿度を補うことも大事です。夏の間は毎日必ず水やりしてください。
●肥 料
4月から7月はピンポン玉大の油粕の固形肥料か緩効性肥料を月に1回、1〜2個。8〜10月は追肥として1000倍に薄めた液体肥料を月に2〜3回施します。花のつぼみ時から咲き終わりまでの期間は、肥料を与える必要はありません。
●開花期の管理
花もちの非常にいい花ですが、いつまでも咲かせておくと株が弱り、翌年の生育が遅れてしまいます。次の年に花を咲かせるためにも1本の花茎は1カ月程度の観賞にとどめ、その後は花茎を切り取って、切り花として楽しみましょう。植え替えは花後、ただちに行うのが原則です。花が終わると、新芽の生育が始まりますが、新芽の数はバルブ1個に1芽が理想。それ以上出てきたときは小さいうちにかきとるようにすると、花つきのよい株に育ちます。また、夏から秋にかけて出てきた葉芽(先端が細くタケノコ状)は、よい株にならないので全てかき取ります。
●植え替え
植え替えは2〜3年に1回の割合で、3月下旬から4月までに行います。古い用土を取り除いたらバルブと腐った根を切り取り、1株にバルブが3〜5個になるよう株分けして植え付けます。鉢植えの場合は株分け後すぐに肥料を与えてかまいません。
●その他
葉焼けを防ぐために、梅雨明け後から9月いっぱいくらいまでをめどに遮光をします。初夏から梅雨明けまでと9月上旬から下旬は20〜30%、梅雨明けから8月下旬までは40〜50%を目安にしましょう。
●病害虫
春から秋にナメクジやハダニ、カイガラムシが発生しやすくなります。見つけたら殺虫剤で駆除しましょう。
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