5月の第2日曜日は母の日です。日頃からお世話になっている母親に、花を贈って感謝の気持ちを伝えてはいかがでしょうか。
花屋に行くと、花束とアレンジメント、どちらにしようか迷ってしまうかもしれません。そこで今回は、花束とアレンジメントの違いをご紹介します。
花束とは、切り花を束ねたものです。日本では古来より教養の高い人々の嗜みとして華道や生け花が発展しており、生け花を行う人に花を束ねて贈る習慣がありました。
そのような背景から、日本の花束は茎を長いまま束ね、後で自ら生けられるスタイルが主流です。その点、ヨーロッパの花束は、そのまま花瓶に入れられるようにデザインされています。
日本では現在も束ねただけの花束が多いですが、最近はデザイン性を考慮した花束を作成してくれる店舗も増えました。デザイン性の高い花束は、セレモニーなど公の場で用いられています。
花束は花瓶を用意し、水をこまめに取り換える必要があります。そのため、きれいに飾るためには、多少の労力が必要です。
アレンジメントとは一般的に、カゴなどに吸水性のスポンジを入れ、それに花を挿したものを指します。古来エジプトやギリシャでは、花は病の治療や魔除けの道具として使用されており、その頃から宗教的な意味合いを込めてアレンジメントフラワーが作られていました。
アレンジメントが日常的なものになったのは16世紀頃です。主に貴族の庭師などがアレンジメントフラワーで室内を飾っていました。
アレンジメントは花がバランス良く配置されており、デザイン性が高いことが特徴です。バスケットなどの器に入っているため、花瓶に移し替える必要がなくそのまま飾ることができます。近年では、フラワーボックスという箱を利用したアレンジメントもあります。
どこでも気軽に飾ることができ、手間が掛からないことがアレンジメントのメリットです。一方、水の入れ替えができないため水が腐りやすく、しっかりと水の入れ替えを行なって保存した花束よりも長持ちしにくいデメリットがあります。
では、花束とアレンジメント、母の日に贈るプレゼントはどちらが良いのでしょうか?
前述のように花束にもアレンジメントにも、メリットとデメリットがあります。そのためプレゼントする際は、相手の性格を考えて喜んでもらえそうな方を選びましょう。
花を日常的に飾る習慣がある方に贈る場合は、花束が向いています。普段から花を飾る人であれば花瓶を持っており、自分なりにアレンジを加えて飾ることを楽しんでもらえます。
一方、花を飾る習慣のない方にはアレンジメントがおすすめです。アレンジメントは花瓶がなくてもすぐに飾れることに加え、水を換える必要がありません。そのため、花を気軽に楽しんでもらえます。
母の日はカーネーションのイメージが強いですが、近年ではカーネーションにこだわらず、相手の好きな花を贈る方が増えています。特に人気な花がバラやユリです。バラやユリの花束は豪華で、アレンジメントも多彩です。そのため花束、アレンジメントのどちらも根強い人気を誇っています。
胡蝶蘭も母の日のプレゼントとして人気があります。胡蝶蘭は高価な花で普段は節目の祝い事に贈る場合が多いですが、自分を支えてくれた母に感謝の気持ちを表すプレゼントに適しています。アジサイやクレマチスなど、大人の品格を感じる花も人気です。
母の日には、普段の「ありがとう」の気持ちを込めて花を贈りましょう。花束、アレンジメントどちらを選ぶ場合も、思いを込めて贈ることが大切です。