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「ビオトープ」という言葉をご存じでしょうか。ビオトープはドイツ語で「生き物」を意味するBIO(ビオ)と、「場所」を意味するTOP(トープ)を組み合わせた言葉です。ビオトープとは「地域で野生の生き物が暮らす場所」を指し、自然生態系の一部と位置づけられています。
今回は、家庭でも簡単にビオトープを取り入れられる、メダカが泳ぐ睡蓮鉢ビオトープの作り方をご紹介します。
環境保全意識の向上と、広がるビオトープ作り

都市化や環境破壊によって自然生態系が壊れていく中で、ビオトープ、つまり野生の生き物が暮らす場所を守るための環境活動が盛んに行われています。近年では都心で屋上庭園作りなどを行い、ビルの緑化計画や蛍が生育する場所の保全活動も活発化しています。小学校の中には、環境保全の授業の一環として使用していない学校の屋外敷地に池や畑などを作り、野生の生き物を生息させることに成功しているところもあります。このような授業もビオトープ保全活動の1つと言えるでしょう。
そして人工的に作られたビオトープには、やがて野生の生き物が生息し始め、小さな生態系が生まれます。
このようなビオトープ作りは、環境保全意識の向上により、今や地域や企業、自治体や学校という単位ではなく、個人にも広がってきています。
ビオトープを家庭に取り入れる

環境保全活動の1つとして活発化しているビオトープを、家庭でも簡単に取り入れられる小さな自然として楽しむ人が増えています。
「ベランダ・ビオトープ」
とも呼ばれるミニビオトープでは、ベランダに人工的なビオトープを作り、蝶や野鳥、昆虫などが息づく小さな自然を楽しむことができます。このような小さな生態系作りが人気を呼び、ベランダにビオトープを設置している人も少なくありません。
この他にも、ベランダで稲作を試みる
「イネトープ」
と呼ばれるビオトープがあります。ビオトープを楽しみながら稲作の収穫もできることが魅力の1つです。家庭では、ベランダだけでなく玄関や屋内の小さな空きスペースで手軽にミニビオトープを楽しむことができます。
メダカが泳ぐ睡蓮鉢ビオトープ作り

ビオトープは野生の生き物が暮らす場所を意味するため、極端なことを言えば、ベランダに水の入ったバケツを置き、水草を設置するだけでもビオトープと言えます。しかしせっかくビオトープを作るのであれば、見た目にも癒し効果を得られるような美しいビオトープを作りたいものです。 そこでおすすめしたいビオトープが、 メダカが泳ぐ睡蓮鉢ビオトープ です。睡蓮鉢の中でメダカが増え、ビオトープが広がっていく様子を家庭で手軽に楽しむことができるでしょう。
【材料】ビオトープ作りに必要なもの
・睡蓮鉢
・日本メダカ
・メダカ用のえさ少量
・水草(浮き草や藻などビオトープに適しているもの)
・水(カルキを抜いたもの)
・底床に敷く砂利または土
材料はネットショップやペットショップ、量販店のペットコーナーなどで購入可能です。
水草については、
抽水植物
(水の中で根を張り、茎や葉の一部は水面から出て生育する植物)もビオトープに適しています。
作りたいビオトープに合ったサイズやデザインの鉢を選び、メダカの数や水草の量は鉢のサイズに合わせて用意してください。
【作り方】
メダカが泳ぐ睡蓮鉢ビオトープの作り方そのものは非常に簡単です。
そのため、材料さえそろっていればその日のうちに完成させることもできます。
1.睡蓮鉢を軽く水洗いする
2.床底用の砂利を水洗いし、底に敷く床底用に土を敷く場合は、粘土質の土を使用することをおすすめします。土に少し水を混ぜ、土団子ができる程度に固まったら底に敷きましょう。
水を入れると最初はどうしても水が濁ってしまいますが、1日、もしくは数日時間を置けば水は綺麗に澄んできます。
濁りがなくなってから次の行程に進んでください。
3.カルキを抜いた水を鉢の7分目程度まで入れる
4.水草を設置する
5.メダカを睡蓮鉢の中に放したら完成
【えさについて】
メダカは水中の微生物を食べて育つ上、鉢内に発生したボウフラもメダカのえさになります。そのため、
こまめにえさを与える必要はありません。
鉢の様子を見て、必要であれば与える程度に留めましょう。
おわりに
家庭で手軽にビオトープを体験できる、メダカが泳ぐ睡蓮鉢ビオトープの作り方をご紹介しました。ビオトープは、ベランダや玄関などの狭いスペースでも手軽に楽しめることが特徴です。 睡蓮鉢の中に作られた小さな生態系に涼や癒しを感じつつ、ビオトープに集まる生き物を観察してはいかがでしょうか。