季節の花と緑を楽しむ クレマチス 6月

細長いつるを伸ばしながら成長し、大きく華やかな花を咲かせるクレマチス。
英国ではその美しい姿から「つる性植物の女王」として愛されています。
クレマチスは品種が多いところも魅力。日本原産の「カザグルマ」、中国原産の「テッセン」、欧米原産の「インテグリフォリア」などいくつかの原種を元に品種改良が進められ、今では数え切れないほどたくさんの園芸品種が作られています。

豆知識

◆花言葉◆

「美しい精神」「旅人の喜び」「策略」など

◆特徴◆

クレマチスとは、北半球の各国に野生で生えている植物です。
樹木など、近くのものにツルを絡ませて生長する「ツル性植物」に分類されます。
大きい物だと5m以上になることから、
長く栽培しているものはアーチ状に仕立てることができ、
支柱を共有できる点と、2種類とも多肥を好むことから
バラのパートナープランツとしても親しまれています。

品種が多いことも魅力のクレマチス。
咲く時期や咲き方も多種多様にあります。
一季咲きや、四季咲きのグループがあり、四季咲きのグループには、
上を向いて大きな花を咲かせる大輪園芸品種のフロリダ系や、
横や下向きに多くの花を咲かせる小、中輪のヴィチセラ系、
チューリップ形やップ形やベル形でチャーミングなテキセンシス系・ヴィオルナ系、
すらっと伸びて絡みつかず、下や横向きに咲くインテグリフォリア系などがあります。

上手に品種や系統を揃えると、一年中花を楽しむことができます。

ベル咲きの品種「ロウグチ」

ベル咲きの品種「ロウグチ」

大輪・八重咲きの品種「キリ・テ・カナワ」

大輪・八重咲きの品種「キリ・テ・カナワ」

◆置く場所◆

切り花の場合、直射日光を避け、エアコンの風が当たらないなるべく涼しいところに置いてください。
鉢植えの場合、やや日当たりの良い場所に置いてください。

◆水遣り◆

切り花の場合、お水は毎日換えて清潔に保つようにしてください。ただし、長持ち剤を使用している場合は毎日でなくても構いません。
鉢植えの場合、土の表面が乾いていたら水をしっかりとあげて、受け皿に溜まった水は捨ててください。

日比谷花壇トップデザイナー 福井崇史の花と緑の講座

今月のテーマクレマチス

クレマチス属は、日本にもカザグルマや中国渡来のテッセンがあり、古くからガーデンプランツの一つとして親しまれてきました。
クレマチスとは、ギリシャ語の「ツル」を意味し、英国ではツル植物の女王とも呼ばれているそうです。
バラのパートナープランツとしても現在でも多くの人に愛され、育てられています。
そんなクレマチスをお庭で楽しむコツをご紹介いたします。

福井崇史

日当たりを好みますので、地植えをするときは日当たりが良く、風通しの良い場所に植えましょう。水枯れを嫌うので、鉢で育てる場合にはカラカラにならにように気を付けましょう。

ポイント

Point1《 花選び 》

色は紫系、白系、ピンク系が多く、サイズは大小あり、咲き方も一重咲きや八重咲き、ベル咲きなどいろいろありますが、クライミングローズと組み合わせる際にはクレマチスを主役にするのか、脇役にするのか考えながら選んでみると良いでしょう。
両方同時に咲いた時には心地よいアンサンブルを奏でます。

Point2《 育て方 》

つる性のため、アーチやフェンスなどに誘引しながら育てるとぐちゃぐちゃに絡まらず、風通しも見栄えもよく美しく咲いてくれます。
咲き方には新枝咲き・旧枝咲き・新旧枝咲きがあり、それぞれで剪定の仕方が違いますので、お調べしてみるとよいでしょう。

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